売上最大化を実現する「Salesforce」の設計方法とポイント
Salesforceを運用する上で以下のような状況になっていませんか?
「フリーテキストでの入力が多く、営業担当ごとに入力内容がバラバラ」
「同じ項目を何回もアップデートする運用になっており入力負荷が高い」
Salesforceは売り上げを伸ばすための羅針盤となるテクノロジーであって、単に営業の進捗管理をするツールではありません。売り上げに大きく寄与する項目設計と入力負荷を最大限省いた項目設計が重要となります。売上最大化を実現するためにGLナビゲーションが実施しているSalesforceの設計方法とポイントをお伝えします。
目次
Salesforce項目設計時の2つのポイント
GLナビゲーションでは、Salesforceを売り上げを伸ばすための羅針盤として活用しています。つまりSalesforceの項目を入力すればするほど売り上げが向上します。現状分析をするためではなく未来志向、売り上げを伸ばすための分析ができる状態の構築をゴールに置いています。
Salesforceの活用のされ方として、売上の現状見込みの管理や売上見込み、顧客への対応状況の管理を目的に設定されることが多くあります。しかし記入欄が多いと上手く運用が回らず、売り上げの増加に結びつけることは難しくなります。
ポイント①分析で活用するデータのみを取得
GLナビゲーションでは、Salesforceの登録項目は基本的に後で分析するためのデータを取るための項目になっています。徹底したデータ化、数値化を進めるために「項目はチェックボックスだけにする」「数字を入力するだけ」「なるべくフリーのテキストを入れず文章量を減らす」という設定をしています。
また、受注に繋がる「キーアクション」を設計、入力やチェックボックスにチェックを入れる作業を通じてキーアクションが実行できているかどうかを営業メンバーが確認するプロセスにすることで、売り上げが伸びるような行動提案を促す設計になっています。
ポイント②ステージ設計は「顧客を主語に置く」
自分たちのステータスを管理するためではなく、あくまでも顧客を主語に置いたステージ設計にすることが大事です。顧客に満足してもらうことをゴールにしたカスタマージャーニーの設計がすごく重要になります。
例えば、ステージ定義を「初回アポイントが取れた」ではなく、「顧客は自社の課題が明確であり、GLからの提案が課題解決に繋がることに同意した状態でアポイント日程を確定した」といった、顧客を起点とした定義にしています。
そうすることで、営業が独りよがりに営業プロセスを進めるのではなく、各ステージ毎に顧客がメリットを感じるアクションが必ず実施されるような設計にしています。
事前準備のための項目設計例と運用のポイント
また、アポイントに向けて準備すべき活動をSalesforceの重要指標に設定するようにしています。この重要項目も顧客を主語にして設計されています。
例えば「商談」の項目の場合は以下のような重要指標を設定しています。
「候補者が面接官の情報や評価ポイント・NGになる傾向を理解しているか」
「候補者が募集背景や求める人物、業務内容を理解しているか」
「候補者と本プロジェクトに決めるための条件について合意できているか」
「取引先から口頭でオファーをもらっているか」
つまり自分たちが何を行ったかではなく、顧客がどのように思ったかということに重きを置き、それを実行するために必要な活動をチェック項目にしています。
チェック項目自体にバイアスが掛かっている可能性もあるため、各ステージごとのチェック項目はそれを満たさないと次のステージに進めないわけではありません。あとから分析をした際、重要指標がチェックされているものとチェックされていないものとでどれくらい受注率が変わるのかを振り返れるようにしています。
重要指標を設定し、入力することのメリット
各ステージ毎に重要なアクションを口頭で確認する必要がなくなる
1つ目のメリットとして、各ステージ毎に重要なアクションを口頭で確認する必要がなくなります。
案件進捗MTGにて、「この顧客を決めるために必要な行動のアクションとして、このような行動がありますが実施済みですか?」ということを毎回のMTGにて確認しなくてもよくなります。
MTGで確認する側にとっては管理工数が削減され、確認される側もMTGのための準備という本質的ではない時間の使い方をしなくなります。
重要指標が埋まっていない場合の相談ポイントが明確になる
2つ目のメリットとして、重要指標を埋めれば埋めるほど受注率が上がるという仮説の元で動いているため、重要指標が埋まっていない場合の相談ポイントが明確になります。
例えば、商談前に受注獲得を高める行動を相談する際、「候補者が募集背景や求める人物、業務内容の理解が不十分の可能性があり、この点について相談させてください」といった、相談の仕方になります。
営業メンバーのよくある悩みとして「何を相談すればいいか分からない」「受注に向けて何をすればいいか分からない」が挙げられますが、そういった躓きポイントを仕組みで対応できるようにしています。
案件会議も埋まっている項目と埋まっていない項目という事実をもとに議論をスタートすることができるため、状況確認のためのヒアリングをする必要がなく、会議の質が落ちないで済みます。
実際、GLナビゲーションの運用を振り返ると、入力している担当者のほうがより成果が出る傾向がみてとれます。入力項目が少ないメンバーには営業責任者がフォローする等、入力するような働きかけをするための体制を整備すると良いでしょう。
まとめ 項目設計は、「売り上げに寄与する」「入力負荷を最大限省く」ことが大事
GLナビゲーションでは、属人的で表記ゆれが多発するフリーテキストをなるべく省き、受注につながるキーアクションを設計して「できた/できない」を「Yes/No」で判断できるように設計しています。
受注に繋がるキーアクションは顧客が主語になるように、リード獲得から受注までの顧客を起点としたカスタマージャーニーの設計と「顧客の状況の変化」という観点で各ステージのゴール設定をすることが重要です。
このような入力項目にすることで、営業が受注確度を上げるために何をするべきかが明確になり、案件が停滞した際の相談の精度も高まります。